レーシックはギリシア発祥の視力回復手術である。私たちが見ている両眼の風景は光が物質にあたって反射、もしくは吸収されることで視認できる。視覚は目から入り視神経によって電気信号として脳に伝達される感覚である。目から入った光は水晶体および角膜で屈折し、網膜上に像を結ぶが、何らかの形で拡散、もしくは正しい位置に像を結べなくなると視力が低下してものが見えづらくなる。
近くに結んでしまえば、近視であるし、遠くに結んでしまえば遠視、拡散して曖昧な像を結べば乱視という状態になる。これらは疾患というよりは個体差による生理現象であるが、不自由をきたすので矯正をする。手法としては眼鏡、コンタクトなどの装具着用が主なものとしてあげられるが、紛失の可能性や着装の違和感、メンテナンスの不自由、美観の問題などで忌避する人が多い。
また、運動選手、高所作業者などは眼鏡の着装は破損、落下の恐れがあるので危険である。身体介助を行う医療、福祉関係者も相手の身体にあたって破損したり、介助拒否のある相手に投げられてしまったりする危険があるので業務中の眼鏡の着用はやや難しい。
レーシックは近視の原因となる角膜の屈折率のゆがみをエキシマレーザーの照射によって是正し、視神経につながる網膜上に正しく像を結べるようにすることで視力を回復させる。通常フラップという蓋のようなものをボーマン膜を切り出して作成し、レーザーを当てるべき角膜実質層を露出させるが、その切り出し方などで手術の技法が特徴づけられると言われている。
従来、老眼は適応外とされてきたレーシックだが、技術の進歩により老眼の視力矯正も可能になった。老眼は遠視、近視、乱視が混じり合うことが多いので、遠近両用レンズの仕組みを応用して、手近な場所も遠くも見えるようにする手術が行われる。
左右で矯正の度合いを変えるモノビジョンレーシック、カメラインレイと呼ばれるリング状のパーツを眼球内に挿入し、その穴から覗くことで焦点を合わせるアキュフォーカス、其れとレーシックを合わせたレーシックカメラ、他焦点のレンズを入れるアドオンレンズなどの術法があり、各々の目の状態に合わせて手術を選択できる。